2025.01.20

なんと予算が10分の1に!BtoBマーケットプレイスに“Shopify”を導入

【背景】商品管理と発注時の見積書発行が可能なBtoBマーケットプレイスを希望

【提案内容】Shopifyを活用した低コストで柔軟な開発を提案。注文データと連動した見積書作成機能などをノーコードで実装

【成果】開発予算は当初の10分の1に、月額運用費も2万円程度に削減。修正対応の迅速化と、将来的な拡張性も確保

BtoBマーケットプレイス(企業間で商品を売り買いするシステム)にECツール“Shopify”を導入した開発事例をご紹介します。

今回、建設会社から商品を生産する会社と商品を買いたい会社をつなぐBtoBマーケットプレイスを作りたいという相談がありました。どんな商品がいつ提供できるかをまとめて管理したい、という要望がありました。

一般的に“Shopify”はECツールとして広く使われていますが、CTO EYEsでは、“Shopify”を活用してマーケットプレイスを作る方法を提案しました。

マーケットプレイスの説明
マーケットプレイスの説明

今回必要な機能は?

開発するにあたり、必要な機能をヒアリングし、ツール選定を行いました。

ヒアリングを進める中で、商品の需要と供給をうまく合わせて在庫を管理するためには、注文が入ったらすぐに見積書を作って、その後正式に注文を受ける流れが必要だとわかりました。

発注の流れ
発注の流れ

Shopifyのアプリ「Quick Order Printer(かんたん帳票出力)」を使うと、注文の請求書や領収書、納品書などを簡単に出力することができます。また、カスタマイズや一括印刷、メール送信も可能です。

また、一般的にECツールではクレジット決済が必須のものが多いですが、Shopifyは請求書払いのみの利用も可能です


注文完了後に領収書発行が可能
注文完了後に領収書発行が可能
請求書や領収書などの出力イメージ、カスタマイズも可能
請求書や領収書などの出力イメージ、カスタマイズも可能
注文管理から一括印刷が可能
注文管理から一括印刷が可能

ツール選定の流れ

選定にあたり、Shopify導入開発か、一から作るフルスクラッチ開発かの比較提案をしました。

Shopify導入開発

フルスクラッチ開発

初期開発コスト

約180万円

約2,000万円

サーバー・ツール費用

月額約2万円(月額29ドル含む)

月額約50万円

開発期間

2ヶ月

6ヶ月

通常、このような商品取引システムを一から作ると、約2,000万円の費用がかかります。当初はそのくらいの予算を想定していましたが、CTO EYEsでは、ECツール“Shopify”を活用して、より早く、低コストで開発できる方法を提案しました。

今回は、初期費用を抑えつつ、運用開始後に修正しやすいという理由から、Shopifyを選びました。

Shopifyは、企業や個人が簡単にオンラインストアを作成し、製品を販売できるeコマースプラットフォームです。豊富なカスタマイズオプション、マーケティングツール、分析機能があり、初心者からプロまで幅広く利用されています。

Shopifyを導入して良かったこと


大幅コストダウン
開発費用は当初予定していた約2,000万円から10分の1の180万円程度に抑えることができました。また、保守費用についても、サーバー代を含め月額50万円を想定していたのに対し、Shopifyの利用料は月約29ドル(約4,000円)で、保守費用を含めても月額2万円程度に抑えられました。その結果、かなりのコスト削減が実現しました。

修正が簡単で素早い
Shopifyの機能を活用することで、事務局側でも簡単に修正ができるようになり、修正依頼の数が減少しました。修正依頼があっても、工数をかけずに対応できるため、現在は修正作業が月平均で約30分程度で完了しています。

優れた拡張性
立ち上げ当初は事務局が商品データの入力を行いますが、将来的には販売者自身が商品を登録できるように変更する予定です。その際、出品者用の画面を作成したり、売上還元、アプリ展開、倉庫管理システムとの連携などを行う場合も、Shopifyのツールを使えば制約が少なく、サービスが成長しても柔軟に対応できる拡張性を備えています。

CTOの目線

今回の事例では、当初はデータベースを伴う大規模な商品取引システムの導入が検討されていました。しかし、要件を詳細に確認し、必要な機能を精査することで、コストを大幅に削減することができました。

これを踏まえ、CTO EYEsでは「今後、事業をどのように展開したいか」というビジネス全体の視点から、サービス開発や要件定義に関するご相談を承っています。

今回の事例では、商品管理と見積書発行のフローが求められていたため、ECツールとしてShopifyを提案し、さらにコスト削減を実現しました。Shopifyは制約が少なく、拡張性が高いため、EC以外の用途にも利用可能です。Shopifyをはじめとするローコード・ノーコードツールは、運用コストが低く、置き換えも容易なため、少人数での運用や小規模な新規事業にも最適です。

このように、CTO EYEsではクラウドサービスやノーコードツールを活用し、開発効率の向上や安定した運用を提案しています。システム開発の外注に不安をお持ちの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。