サブスクリプション型の動画配信アプリでデータ分析環境を1時間で導入した事例をご紹介します。
お客さまから、ユーザー数を大きく成長させたいというグロース支援の依頼がありました。そこで、私たちCTO目線で最初に提案したのが、データ分析環境の構築です。
スマホアプリを改善する手法は様々です。ユーザーへのヒアリング、口コミの分析、デザインの変更、新機能の追加など、幅広い選択肢があります。その中で、最初に取り組むべき施策として提案したのが、データ分析環境の構築です。

データ分析によって、ユーザーが離脱している画面を把握することができます。また、継続ユーザーと離脱ユーザーの動向を比較することで、課金する理由がを探ることができます。このように、客観的なデータを分析し活用をすることで、効果的な施策を考えることができます。
いざデータ分析を行おうと思った時に、最低でも数カ月間に渡って蓄積されたデータが必要になります。サブスクリプション型のサービスではユーザーの課金継続率が重要指標となりますが、1ヶ月だけのデータでは課金を継続しているか分からないからです。
そこで、様々なサービス改善手法を行う前に、まずはデータ分析環境をすぐに構築する方法を提案しました。

今回、CTO EYEsでは、データベースに“BigQuery”を選定し、ダッシュボードで簡単にデータを閲覧するシステムを導入しました。たったの1時間の設定で、データ分析に必要なあらゆるデータが自動的に更新されるようになりました。また、データ閲覧やレポート作成がとても簡単になりました。

要望:サービスを大きく成長するための施策を教えてほしい
- どんな施策が効果があるか分からない
- 課金ユーザーを増やして、売上を大きくしたい
- 販売促進チームが簡単にデータを閲覧できるようにしたい
提案内容:データベースに“BigQuery”を使用
- 閲覧画面設定にかかった時間は1時間。大幅な工数削減
- ダッシュボード画面で簡単にデータの閲覧ができる
- データベースとGoogle Analyticsのデータを紐づけてクロス分析ができる
要件定義とツール選定の流れ
データ分析ツールを導入するにあたり、必要な機能をヒアリングし、ツール選定を行いました。
【今回必要な機能】
・GoogleAnalyticsのサイト訪問履歴、データベースにある課金ユーザーのデータ、アプリ流入経路データのクロス分析
・販売促進チームが、簡単な操作で見たいデータを分析できる
選定にあたり、BigQueryかRedash、フルスクラッチで作る開発の3つを比較しました。
BigQuery | Redash | スクラッチ開発 | |
---|---|---|---|
GoogleAnalyticsとの連携 | ◯ | ✕ | ✕ |
データベースへの接続 | ◯ | ◯ | ◯ |
アプリ流入経路データとの連携 | ◯ | ✕ | ✕ |
ビッグデータ | ◯ | △ | △ |
初期コスト | 小 | 中 | 大 |
ツール料金 | 一定枠まで無料 | サーバー代が発生 | サーバー代が発生 |
この中で、今回は必要な機能を満たす唯一のツールであり、導入コストも低いという理由からBigQueryを提案しました。
BigQueryとは、Googleが提供するクラウドのデータ分析サービスです。様々なデータが散らばっているときに、すべてのデータをBigQueryへ集約させれば、大量のデータを高速にデータ分析することが可能です。利用料金についても、使った分だけお金を払う料金体系ですし、無料枠で多くの分析ができるので安心です。
CTO EYEs責任者の声
データ活用のポイントとしては、ある程度分析できるデータが貯まるまでに数ヶ月の時間が必要になることです。必要だと思ったときにすぐデータを取り出せるよう、サービス開始時点からデータ分析環境を用意しておくことをおすすめしています。
ユーザーの声を聞くことも重要ですが、ユーザーがいつも正しいことを答えてくれるとは限りません。データから、いつ・誰が・どんな行動をしたかを分析した結果を組み合わせることで、より正確にユーザーのインサイトを理解できるようになります。このように、CTO EYEsでは、クラウドサービスやノーコードツールを含む幅広い技術から開発効率化・安定運用の提案を行います。システム開発の外注に不安のある企業様は、お気軽にご相談ください。
今回の事例のように、「サービスを成長させたい大きくしたい」、という要望があればぜひご相談ください。データ分析だけでなく、ビジネスモデル・マーケティング・デザイン・営業・開発工数などの幅広い経営者視点からお話することが可能です。
このように、CTOEYEsでは、クラウドサービスやノーコードツールを含めて、幅広い技術から開発効率化・安定運用の案をご提案します。システム開発の外注で不安をお持ちの企業様がいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。